夏の体育館に入った瞬間、むわっとした熱気に包まれる。窓を開けても、扇風機を回しても、なかなか涼しくならない。体育館の暑さ対策に頭を悩ませている先生や施設管理の方も、多いのではないでしょうか。
体育館は、学校で起きる熱中症の5件に1件以上が発生している場所です。
体育館の暑さ対策と聞くと、まず空調を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、空調の設置には大きな費用と時間がかかり、設置した後も電気代がかかり続けます。
その前に、見直してほしい場所があります。体育館の暑さの出どころである「屋根」です。
今回は、空調のない2つの中学校の体育館で暑さを測って比べました。屋根に遮熱材「リフレクティックス」を施工した体育館と、施工していない体育館です。すると、部活の時間帯の暑さに、熱中症の危険度の区分が変わるほどの差が表れました。
この記事のポイント
- 体育館の暑さの原因は、日差しで熱くなった屋根
- リフレクティックスは、屋根から届く熱を99%跳ね返す遮熱材
- 空調のない体育館で比べると、部活の時間帯、施工していない体育館は「厳重警戒」、施工した体育館は「警戒」にとどまった
- 体育館の暑さ対策は、空調より先に屋根から
1. 体育館が暑い原因は「屋根」にある
夏の日差しを浴びた屋根は、手で触れないほど熱くなります。
ストーブに近づくと、風がなくても顔が熱くなりますよね。熱い物からは、目に見えない熱が光のようにまっすぐ届きます。この熱を「輻射熱(ふくしゃねつ)」と呼びます。
体育館では、熱くなった屋根がこのストーブの役割をします。大きな屋根全体から、床や壁、そこにいる生徒たちに向かって、熱が降り注ぎ続けるのです。
窓を開けたり、扇風機を回したりしても、動くのは空気だけです。屋根から降り注ぐ熱そのものは止められません。
熱が入ってから冷やすのではなく、まず熱を入れない。これが体育館の暑さ対策の出発点です。
2. リフレクティックスで、屋根の熱を跳ね返す
リフレクティックスは、屋根(天井)に施工するシート状の遮熱材です。表面のアルミ箔が、熱くなった屋根から届く熱を跳ね返し、室内に入れないようにします。

① 熱を99%跳ね返す
純度99.99%のアルミ箔が、屋根から届く熱の99%を跳ね返します。
② 熱をためない
アルミ箔の厚さは、7.2μ(1μ=1/1000mm)。極めて薄いため、熱をほとんどため込みません。夕方になっても、室内に熱がこもりにくくなります。
③ 長持ちする
アルミ箔を貼り合わせるのに接着剤を使っていないため、表面のアルミ箔が剥がれて性能が落ちる心配がありません。リフレクティックスには、塗り替えや交換は原則として必要ありません。
さらに冬は、室内の熱を室内側に跳ね返すので、底冷え対策にもなります。
見た目が似た遮熱シートは数多くありますが、素材と作り方がまったく違います。
3. 実測:空調のない体育館で比べた結果
2つの中学校の体育館で、床の上の暑さを30分ごとに測りました。
- 施工した体育館(A中学校):8月27日に測定。この日の最高気温は31.7℃
- 施工していない体育館(B中学校):9月2日に測定。この日の最高気温は32.3℃
どちらの体育館にも、空調はありません。外の暑さも、ほぼ同じ2日間です。結果は次のとおりでした。
| 施工した体育館 | 施工していない体育館 | |
|---|---|---|
| 空調 | なし | なし |
| 室温の最高 | 31.6℃ | 34.1℃ |
| 部活の時間帯(16〜18時)の暑さ指数 | 27.1〜27.4 | 28.8〜29.6 |
| 熱中症の危険度 | 警戒 | 厳重警戒 |

「厳重警戒」は、激しい運動を避けるべきレベル

暑さ指数(WBGT)は、気温だけでなく湿度や熱の照り返しも含めて、熱中症の危険度を表す数字です。日本スポーツ協会の指針では、次のように区分されています。
- 厳重警戒(28以上):激しい運動や持久走は避ける。10〜20分おきに休憩をとる
- 警戒(25〜28):積極的に休憩をとる。激しい運動は、30分おきくらいに休憩をとりながら行う
施工していない体育館は、部活の時間帯ずっと「厳重警戒」でした。指針に従えば、思い切り練習してはいけない環境です。
施工した体育館では、空調を使っていないにもかかわらず、同じ時間帯を「警戒」にとどめることができました。計画的に休憩と水分補給を行えば、激しい練習も続けられる環境です。
施工していない体育館は、夜8時でも「厳重警戒」
施工していない体育館は、夜8時になってもWBGTが28.4あり、「厳重警戒」のままでした。施工した体育館は、同じ時刻に26.5でした。
昼間に屋根から入った熱が、夜まで抜けずに残っていたのです。
4. 空調より先に、屋根の対策を
空調は「入ってきた熱」を一時的に冷やすもの
空調は、室内に入ってきた熱を、電気の力で冷やし続ける設備です。屋根から熱が入り続ける限り、空調はその熱と戦い続けることになります。
また、空気を冷やしても、熱くなった屋根からの熱は体に直接届き続けます。
リフレクティックスは「熱を入れない」もの
リフレクティックスは、熱の入り口である屋根(天井)で熱を跳ね返します。電気を使わず、施工した後は何もしなくても効果が続きます。
だから、順番は「屋根が先」
国も、体育館の冷房は、効果を高めるために建物の断熱性能を確保することも含めて整備する必要があるとしています。
まず熱を止める。それでも足りなければ、空調を検討する。この順番なら、将来空調を入れる場合も、屋根からの熱が少ないぶん空調の負担を軽くできます。
5. 体育館の暑さ対策に、仲井が選ばれる理由
リフレクティックスの施工実績は国内No.1
累計60万㎡以上、110棟以上、全国32都道府県に施工しています。豊橋市では、市内の公立小中学校の体育館に順次導入されています。
創業90年超の屋根の専門会社
体育館の大きな屋根や、特殊な形の屋根にも対応します。
6. 来年の夏に間に合わせるには
直近4年の夏は、すべて観測史上5位以内の暑さでした。来年の夏も暑くなると考えて備える必要があります。
屋根の工事は、現地診断、見積り、予算の確保、施工と段階を踏むため、時間がかかります。夏になってから動き出しても、その夏には間に合いません。秋から冬のうちに、まずは現地診断を受けておくことをおすすめします。
出典
- 文部科学省「公立学校施設の空調(冷房)設備の今後について」
- 日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2019)
- nippon.com「2026年夏の平均気温、歴代5位」
- 測定データ:株式会社仲井による実測(外気温は気象庁データ)



