フェノールフォーム断熱材とは
フェノールフォーム断熱材は、フェノール樹脂を発泡させて作られる硬質フォームで、熱伝導率は約0.020 W/m·Kと断熱材の中でもトップクラスの低さを誇ります。軽量で加工性が高く、住宅から工場まで幅広く採用されています。
フェノールフォームのメリット

フェノールフォームは熱伝導率が非常に低く、冬は暖気を逃さず夏は外部の熱を遮ります。自己消火性が高く燃焼時の有毒ガスも少ないため、防火性能も安心です。さらに吸水率が低く、耐水性に優れる点も、他の断熱材に比べてメリットと言えます。
フェノールフォームのデメリット

材料費はグラスウールなどより高く、コストがかさみます。また、硬質ゆえに衝撃に弱く、施工中に割れや欠けが起こりやすい点も注意が必要です。
暑さの主因「輻射熱」は遮熱材「リフレクティックス」で対策
建物に入る熱の約 75 %が輻射熱です。断熱材は伝導熱と対流熱を中心に抑えますが、フェノールフォームを含む従来断熱材だけでは輻射熱を防げません。そこで有効なのが遮熱材リフレクティックスです。
- リフレクティックスは、純度99.99%のアルミ箔を両面に溶着した遮熱シート
- 輻射熱を99%反射し、室内への熱侵入をブロック
- 特殊工法により断熱材が得意とする伝導・対流熱(合計25%)をカバーしつつ、輻射熱(75%)を反射させることにより、省エネ効果と体感温度の低減を同時に実現

特に、屋根からの熱侵入は90%以上が輻射熱によるものと言われており、屋根に遮熱材を施工することは必須であると言えます。
ポイント:遮熱シートは正しい工法で施工することにより、伝導・対流熱を抑えつつ、輻射熱の反射効果を最大化できます。
まとめ:最適な選択で快適・長寿命な建物へ
フェノールフォーム断熱材は高断熱・耐火・耐湿に優れ、長期的に安心して使える素材です。ただし輻射熱対策が不十分である点は見逃せません。
- 正確な施工で性能低下を防ぐ
- リフレクティックスを使用して輻射熱をカットし、夏の冷房費を削減
これらを実践することで、住宅・工場・商業施設いずれでも快適性・省エネ性・耐久性を向上できます。リフォームや新築を検討中の方は、長期的なランニングコストまで見据えた暑さ対策を行いましょう。



